特殊詐欺の手口一覧と見分け方【2026年版】
オレオレ詐欺・還付金詐欺・偽SMS

電話・SMS・訪問。いま実際に使われている特殊詐欺の手口を、警察庁の公表値とあわせて一覧で整理しました。あわせて「詐欺電話を見分ける7つのサイン」「切ったあとにすること」「だまされてしまったときの相談先」まで、順番にたどれるようにまとめています。

最終更新:2026年7月31日

ご利用にあたって:本ページおよびアプリ「サギみやぶ〜る」は、政府・警察庁・消費者庁・国民生活センターなど公的機関のいずれとも関係のない、個人開発の非公式サイト・アプリです。統計・手口・対処法は各公的機関の公表資料をもとに整理していますが、内容の正確性・最新性を保証するものではありません。実際の被害・相談は必ず警察(#9110/110)または消費者ホットライン(188)へご連絡ください。最新の統計・注意喚起は警察庁「特殊詐欺対策ページ(SOS47)」をご確認ください。

このページの内容

1いま何が起きているか(警察庁の公表値)

特殊詐欺の被害は、件数・金額ともに増え続けています。2025年(令和7年)の特殊詐欺は認知件数27,832件・被害額1,423.1億円で、被害額は前年のおよそ2倍(+98.0%)に達しました。

⚠ 特殊詐欺の統計には「2つの数字」があります。
ニュースや自治体の資料で数字が食い違って見えるのは、集計の範囲が2種類あるためです。
  • 従来区分=特殊詐欺のみ(SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺を含まない)… 2025年 27,832件/1,423.1億円
  • 新区分=SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺を含む… 2025年 43,000件/約3,257.4億円
集計の範囲が違うので、この2つを引き算したり、年をまたいで単純比較したりすることはできません。

2025年(令和7年)確定値・主な手口の内訳

手口認知件数被害額
オレオレ詐欺
(息子・孫・警察官などを名乗る電話)
14,489件約1,138.1億円
架空料金請求詐欺
(未納料金・サポート詐欺など)
5,706件約131.7億円
還付金詐欺
(医療費・保険料が戻ると言ってATMへ)
3,179件約61.9億円
キャッシュカード詐欺盗
(封筒に入れさせてすり替える)
1,243件約14.4億円
特殊詐欺 合計
(上記以外の手口を含む・従来区分)
27,832件1,423.1億円

出典:警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」(2026年6月5日公表)

いま最大の勢力は「ニセ警察官」

統計を読むときに見落とされがちなのが、ニセ警察官の手口は独立した項目ではなく「オレオレ詐欺」の内数として集計されていることです。2025年の場合、警察官などをかたって「捜査中」「あなたの口座が犯罪に使われている」と告げる手口だけで11,014件・1,005.0億円——特殊詐欺全体の認知件数の39.6%、被害額では70.6%を占めています。

つまり、いま日本で盗まれているお金の7割は「警察を名乗る電話」から始まっているということです。「オレオレ詐欺=息子をかたる電話」という古いイメージのままだと、いちばん大きな手口を素通りしてしまいます。

2026年はさらに増えています

2026年1〜5月末の暫定値(新区分)は18,067件・1,514.7億円。前年同期比で+2,826件・+547.3億円と、すでに2025年の年間被害額を5か月で上回るペースです。うちSNS型投資詐欺が5,099件・700.4億円、ロマンス詐欺が2,056件・202.0億円を占めます。

出典:警察庁「令和8年5月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」(2026年7月3日公表)

2特殊詐欺の手口一覧(電話・SMS・訪問)

手口は毎年入れ替わりますが、入口は3つしかありません——電話・SMS(メッセージ)・訪問です。入口ごとに整理すると、はじめて聞く手口でも「これはあのパターンだ」と気づけるようになります。

入口① 電話でかかってくる

手口言われること気づきどころ
ニセ警察官「あなたの口座が犯罪に使われています」「捜査のため資産を確認します」警察が電話で口座や資産を聞くことはない。逮捕状をビデオ通話で見せるのも偽物
オレオレ詐欺(息子・孫)「風邪で声が変わった」「会社のお金をなくした」「今日中に用意して」いったん切って、自分の電話帳の番号にかけ直せば終わる
還付金詐欺「医療費(保険料)の払い戻しがあります。ATMへ行ってください」ATMでお金は受け取れない。ATMの操作は送金にしかならない
架空料金請求「未納の料金があります」「今日中に電子マネーで払わないと訴訟に」正規の請求がコンビニのギフトカード払いになることはない
サポート詐欺パソコンに警告音と「ウイルス感染」の画面。表示された番号に電話させる本物のセキュリティ警告は電話をかけさせない。画面はブラウザを閉じれば消える
アポ電(偵察の電話)役所や調査を装い「同居のご家族は」「ご自宅に現金は」これ自体はお金を要求しない。数日後の本番の電話・強盗の下調べ
AI音声クローン家族そっくりの声で助けを求める声では見破れない。家族の合言葉を決めておくのが唯一の対抗策

入口② SMS・メッセージで届く(スミッシング)

手口届く文面気づきどころ
宅配便の不在通知「お荷物のお届けにあがりましたが不在でした」+リンク本物の宅配業者はSMSのリンクでIDやカード番号を求めない
カード利用確認「不審な利用を検知しました。ご確認ください」+リンクリンクを踏まず、カード裏面の番号に自分でかける
フィッシング(銀行・通販)「アカウントが停止されます」「本人確認が必要です」ドメインが1文字違い・見慣れない末尾になっていることが多い
高額当選・給付金「あなたが当選しました」「給付金の申請ができます」受け取るのに先にお金を払わせる時点で詐欺
闇バイト勧誘「高額報酬」「ホワイト案件」。断ると家族への危害をほのめかす応じると受け子・出し子として自分が加害者になる。すぐ警察へ
QRコードのすり替え駐車場・店頭の精算QRが偽物に貼り替えられているQRの上に別のシールが貼られていないか、指でなぞって確認

入口③ 玄関に訪ねてくる

手口名乗り気づきどころ
キャッシュカードのすり替え銀行協会・金融庁の職員封筒に入れさせ「印鑑を取ってきて」と席を外させた隙にすり替える。カードを他人に渡さない・暗証番号を書かない
受け子(現金の受け取り)警察官・銀行員・市役所職員公的機関の職員が自宅に現金やカードを取りに来ることはない
点検商法給湯器・屋根・水道の「無料点検」「今すぐ工事しないと危険」と契約を迫る。その場で契約しない
押し買い(訪問購入)不用品・貴金属の買い取り訪問購入にはクーリング・オフ8日間と、その間の引渡し拒絶権がある(特定商取引法)
入口が変わっても、犯人がやろうとしていることは1つです——「考える時間と、相談する相手を奪うこと」。だから手口を全部覚える必要はありません。次の「7つのサイン」だけ覚えてください。

3詐欺電話を見分ける7つのサイン

下の7つは、手口が何であれ共通して現れる特徴です。1つでも当てはまったら、いったん電話を切って構いません。本当の用件なら、切っても何も困ることは起きません。

4あやしい電話がかかってきたときの対処

  1. 切る。失礼を気にする必要はありません。詐欺でなければ、相手はまたかけてくるか、正式な通知を送ってきます。
  2. 相手が言った番号には、絶対にかけ直さない。「折り返しはこちらへ」と言われた番号は、犯人グループにつながります。
  3. 自分で調べた公式番号にかけ直す。家族なら自分の電話帳、役所や銀行なら公式サイト・通帳・カード裏面に載っている番号を使います。
  4. 家族に話す。「誰にも言わないで」と言われたときこそ、いちばん話すべきときです。
  5. 記録を残す。日時・名乗った所属・電話番号・要求された内容をメモしておくと、相談のときに役立ちます。
ATMの前で電話をしていたら、それは詐欺です。
還付金詐欺は「お金を戻す」と言いながら、ATMであなたに送金操作をさせる手口です。ATMでお金を受け取ることはできません。金融機関やコンビニの店員に声をかけられたら、素直に相談してください。

相談・通報の連絡先

5だまされてしまったら

だまされることは、恥ずかしいことでも、注意が足りないことでもありません。犯人は人をだますことだけを専門にしている集団です。大事なのは、できるだけ早く動くことです。

  1. 警察に連絡する(110/#9110)
  2. 銀行・カード会社に連絡して口座を止める。振り込んでしまった場合でも、犯人が引き出す前であれば「組戻し」や振り込め詐欺救済法にもとづく被害回復分配金で、お金が戻る可能性があります。時間との勝負です。
  3. 消費生活センター(188)に相談する
  4. 家族に話す。黙っていると、同じ犯人グループから次の電話がかかってきます。
「お金を取り戻せます」という電話・メール・SNSは、二次被害の詐欺です。
一度だまされた人の名簿は、犯人の間で売買されています。「被害回復の手続きをします」「弁護士費用を先に」と言ってくるのは、同じ穴の別の犯人です。お金の回復に関する相談は、警察・取引のある銀行・188だけを使ってください。

6家族でできる備え

いちばん効くのは、留守番電話です。
犯人は「録音される」ことを何より嫌います。在宅中でも留守番電話に設定しておき、「知らない番号には出ない・用件は留守電で聞いてから折り返す」を家のルールにするだけで、詐欺の電話はほとんど届かなくなります。

手口を「読む」より、「体験する」ほうが身につきます

ここまで読んでも、実際に電話が鳴って、切羽詰まった声で話しかけられると、人は判断を誤ります。だから、安全な場所で一度体験しておくのがいちばんの練習になります。

無料アプリ「サギみやぶ〜る」は、このページで紹介した手口を音声つきの疑似体験にしたものです。実際に電話がかかってきて、どう答えるかを選び、見破れたかどうかを答え合わせできます。だまされても、もちろん実害はありません。

Qよくある質問

Q. 特殊詐欺の手口には、どんな種類がありますか?

A. 入口で分けると、電話・SMS(メッセージ)・訪問の3つです。電話ではニセ警察官・オレオレ詐欺・還付金詐欺・架空料金請求・サポート詐欺・アポ電・AI音声クローン、SMSでは宅配便の不在通知・カード利用確認・フィッシング・高額当選・闇バイト勧誘・QRコードのすり替え、訪問ではキャッシュカードのすり替え・受け子・点検商法・押し買いなどがあります。

Q. いちばん多い特殊詐欺の手口は何ですか?

A. 2025年(令和7年)の確定値では「オレオレ詐欺」が14,489件・約1,138.1億円で最多です。ただしこの中には警察官などをかたる手口が内数として含まれており、その部分だけで11,014件・1,005.0億円——特殊詐欺全体の被害額の70.6%を占めています。

Q. 詐欺の電話かどうかを見分けるポイントは?

A. 「お金・カード・暗証番号の話が出た」「今すぐと急かされた」「誰にも言わないでと言われた」「ATMへ行けと言われた」「役所・警察・銀行・息子を名乗る」「電話を切らせない・折り返し番号を指定される」「知らない番号や国際電話」の7つです。1つでも当てはまれば、いったん切って構いません。

Q. 警察官や銀行員を名乗る電話がかかってきたら?

A. いったん切ってください。そのうえで、相手が伝えてきた番号ではなく、自分で調べた警察署・金融機関の代表番号にかけ直して確認します。警察官が電話で口座や資産の内容を聞き出したり、自宅にカードや現金を取りに来たりすることはありません。

Q. だまされてお金を振り込んでしまいました。戻ってきますか?

A. 犯人が引き出す前であれば、「組戻し」や振り込め詐欺救済法にもとづく被害回復分配金でお金が戻る可能性があります。時間との勝負なので、すぐに警察(110/#9110)と振込先の金融機関に連絡してください。

Q. 「被害金を取り戻せます」という連絡が来ました。本物ですか?

A. 二次被害の詐欺である可能性が非常に高いです。一度被害に遭った人の名簿は犯人の間で出回っています。手数料や弁護士費用を先に求められたら詐欺です。お金の回復についての相談は、警察・取引のある金融機関・消費者ホットライン188のみを使ってください。

出典・参考(すべて公的機関)