SNS・交流系詐欺の事例一覧(15件)
SNS型投資詐欺——2024年は被害額871億円・前年比3倍超に急増
2024年(令和6年)|被害総額 約871億円 / 6,413件(2024年)※2025年は1,288.0億円とさらに増加
出典:警察庁「令和6年における投資詐欺・ロマンス詐欺の被害状況」
SNSやマッチングアプリで知り合った人物から「絶対儲かる投資」を勧められる詐欺が2024年に前年比3倍超に急増。1件あたりの平均被害額は約1,360万円と、特殊詐欺の中でも突出した高額被害が特徴です。
「フレンドシップ詐欺」とも呼ばれ、まずSNSで友人・恋人・メンターとして数週間〜数ヶ月かけて関係を構築します。その後「特別な投資情報がある」と誘い、偽の投資アプリや取引プラットフォームに誘導。最初は少額の"利益"を出金させて実績を見せ、大きな金額を投入させた段階で「出金手数料が必要」と言ったり突然連絡が取れなくなります。被害者は20代〜70代と幅広く、50〜60代の被害が最多です。
だまされないための教訓
SNSで知り合った人からの投資話は、どれほど親しくなっていても必ず断ってください。「元本保証」「高利回り」という言葉は詐欺の合図です。
「外国人医師」を名乗り数ヶ月かけて感情操作——ロマンス詐欺
2024年(令和6年)|1件あたり平均 約970万円(警察庁・2025年確定値ベース)
出典:国民生活センター・警察庁「SNS型ロマンス詐欺相談事例」
SNS・マッチングアプリで「海外赴任中の外国人医師」「国連職員」「軍人」を名乗る人物が数ヶ月かけて愛情を演出し、緊急の金銭援助を求めてくる手口です。
最初は写真つきの親切なメッセージを毎日送り、誕生日を覚えていたり悩みを聞いたりと「理想の相手」を演じます。信頼関係が深まった頃に「医療機器が突然壊れた」「帰国のための税関手数料が必要」などと送金を要求。「送金したら連絡が来なくなった」という相談が国民生活センターに多数寄せられています。60代〜70代の女性の被害が特に多く、1,000万円超の被害例も報告されています。
だまされないための教訓
直接会ったことのない相手に絶対お金を送らないことが唯一の防衛策です。「あなただけが頼り」「愛している」という言葉は感情につけ込む詐欺の常套句です。
「簡単作業で高収入」——副業・在宅ワーク詐欺
2023〜2025年|1件あたり数万〜数百万円の被害
出典:国民生活センター相談事例・警察庁
SNSや求人サイトで「在宅ワーク・スマホで月10万円」「簡単な作業で高収入」と誘い、最初に少額の報酬を支払って信用させた後、大金を要求する手口です。
最初は「リサーチ作業」「記事へのいいね押し」など簡単な作業を与え、少額(数千円〜1万円)の報酬を実際に支払います。信用させた後に「より高額の案件のために保証金が必要」「専用ツール購入が必要」などと称して数十万円を要求します。「グループに参加すればさらに稼げる」と他の人を勧誘させるMLM(ネットワークビジネス)型に発展するケースも多く見られます。20代の若者の被害が目立ちます。
だまされないための教訓
「簡単な作業で高収入」は存在しません。先に「保証金」や「ツール代」を要求されたら詐欺確定です。国民生活センター(188)に相談しましょう。
「闇バイト」募集——若者を受け子・出し子として使い捨てにする手口
2024〜2025年|受け子・出し子として逮捕された若者 年間数百人規模
出典:警察庁「令和6年の特殊詐欺の実行犯検挙状況」・NHK・朝日新聞
SNS・求人サイトで「高額日払い・即金・簡単な荷物受け取り」と募集し、実態は詐欺の「受け子(被害者宅で現金を受け取る役)」や「出し子(ATMで引き出す役)」として犯罪に加担させます。
「日給3万円・単発・荷物受け取りだけ」「スキマ時間に現金を引き出すだけ」という求人に応募すると、「身分証・アカウント情報」を先に送るよう求められます。個人情報を握られた後「やめたら家族の情報を売る」と脅され抜けられなくなります。実際に逮捕されると詐欺グループは「知らない」と切り捨て、若者だけが前科者になります。2024年は20代以下の逮捕者が詐欺実行犯の大半を占めました。
だまされないための教訓
「高額・簡単・即金」の仕事は闇バイトの可能性があります。一度加担すると前科がつき人生に大きな影響が出ます。怪しいと思ったら警察(#9110)に相談してください。
マッチングアプリ→LINEグループへ誘導——「師匠」が教える偽投資詐欺
2024〜2025年|1件あたり平均 約1,360万円(警察庁2024年集計)
出典:国民生活センター・警察庁SNS型投資詐欺特集
マッチングアプリで知り合った相手が「投資で成功した知人を紹介する」とLINEグループに誘導。グループ内の「師匠」や「成功者たち」の演出で信頼させ、偽の投資プラットフォームに出資させる手口です。
まずマッチングアプリで自然な会話を重ねます。数週間後に「実は私も投資を教えてもらっているグループがある」とLINEグループへ招待。グループでは「師匠」と「利益報告をする複数のサクラ」が活発に投稿しており、信頼性を演出します。最初は少額(数万円)を投資させて出金もできるようにし、信頼させた後に「もっと大きな案件がある」と数百万〜数千万円を出資させます。出金しようとすると「税金が必要」と追加入金を求められ、最終的に連絡が途絶えます。
だまされないための教訓
マッチングアプリで知り合った相手から投資グループへの誘導は100%詐欺です。「利益報告」をしている人物もすべて詐欺グループの仲間です。どれほど信頼していても投資話は断りましょう。
「起業支援・コンサル」名目でセミナー費用を騙し取る詐欺
2025年|1件あたり数十万〜200万円超の被害
出典:国民生活センター・各都道府県消費生活センター
SNSで「元手0円で月収100万円を達成した」「副業で脱サラしました」という投稿を見て連絡すると、高額なオンラインサロン・コンサル契約・ノウハウ教材の購入を迫られる詐欺が急増しています。
インスタグラム・X(旧Twitter)・TikTokで成功体験を派手に演出した投稿からDMで接触してきます。最初は「無料の勉強会に来ませんか」と誘い、参加するとコンサルや教材の購入を勧められます。「今日契約すれば特別価格」「ローンを組めば大丈夫」と契約を迫り、クーリングオフ期間が過ぎた後は返金に応じません。実際には何も教わらないか、インターネット上で無料で入手できる情報しか提供されません。
だまされないための教訓
SNSで成功を謳う「コンサル」「オンラインサロン」の多くは詐欺的商法です。高額契約を即日求めてくる場合は特に注意。クーリングオフ(8日以内)が使えます。消費者ホットライン(188)に相談しましょう。
X(旧Twitter)懸賞・プレゼント詐欺——「当選しました」偽DM
2024〜2025年|個人情報漏洩・フィッシング被害多数
出典:フィッシング対策協議会・IPA・各企業の注意喚起
大手企業や著名人のアカウントに成りすまして「懸賞に当選しました!受け取りはこちら」とDMを送り、個人情報やクレジットカード情報を騙し取る詐欺がX上で大量発生しています。
本物そっくりな偽アカウント(フォロワー数を操作、認証バッジを偽装)から「あなたのアカウントが抽選で選ばれました。Amazonギフト券10万円分プレゼント!24時間以内に受け取り手続きを」というDMが届きます。リンクをクリックすると個人情報入力フォームが表示され、「送料として500円だけ必要です」とカード情報を入力させます。入力した情報はカードの不正利用に使われます。Amazonや楽天などの大手企業を名乗るケースが特に多いです。
だまされないための教訓
SNSのDMで届く「当選通知」は詐欺を疑ってください。本物の企業は懸賞当選をDMで通知したうえでカード情報を求めることはありません。アカウントの認証バッジはお金で購入できるため信頼の証明にはなりません。
ゲーム内アカウント売買詐欺・レアアイテム詐欺
2024〜2025年|1件あたり数千円〜数十万円の被害(10〜20代が多い)
出典:国民生活センター「オンラインゲームトラブル」相談集計
オンラインゲームのアカウントやレアアイテムを売ると称してお金だけ受け取り、アイテムを渡さない詐欺。未成年の被害が多く、ゲーム内通貨で支払わせる手口も増えています。
SNS・Discordで「強アカウント売ります」「レアスキン安く譲ります」という投稿に応募すると、「先払いで振込してくれれば渡します」と要求されます。振込後に連絡が途絶えるか、「ゲーム会社の規約違反で凍結された。返金のために追加支払いが必要」と追加費用を要求されます。また「RMT(リアルマネートレード)代行業者」を名乗り、代わりにゲーム内通貨を稼ぐと称してアカウント情報(IDとパスワード)を教えさせて乗っ取る手口もあります。
だまされないための教訓
ゲームのアカウントやアイテムの売買は多くのゲームで規約違反であり、詐欺のリスクも高いです。個人間取引では代金先払いを求められても信頼できません。アカウント情報は絶対に他人に教えないでください。
偽チャリティー・寄付詐欺——被災地・難病児を名乗る詐欺的募金
2024〜2025年|1件あたり数千円〜数万円(件数が膨大)
出典:国民生活センター・消費者庁注意喚起
能登半島地震などの被災地支援や難病の子供への支援を装い、SNSで寄付を募る偽チャリティーアカウントが多数出現。善意のお金が詐欺師の手に渡っています。
「能登の被災者です。生活費が底をついています」「難病の我が子の治療費を募っています」という投稿がXやInstagramに投稿されます。写真は他人のものを無断使用し、感情に訴える文章を書いて「PayPay・銀行振込で支援を」と促します。本物の支援団体と見分けがつかないよう偽造された証明書を掲載するケースもあります。大きな災害・事件のたびに類似アカウントが急増する傾向があります。
だまされないための教訓
個人アカウントへの直接寄付は詐欺のリスクが高いです。支援するなら日本赤十字社や認定NPOなど公式の団体を通じてください。消費者庁のホームページで認定慈善団体を確認できます。
SNSを入口にしたマルチ商法(ネットワークビジネス)への勧誘
2024〜2025年|1件あたり数十万〜数百万円の被害(20〜30代が多い)
出典:国民生活センター「マルチ商法トラブル」相談事例・消費者庁
インスタグラム・Twitterで「豊かな生活」を演出した投稿から友達申請→食事会への誘導→商品購入と勧誘を重ね、人脈を使わせてどんどん拡大させるマルチ商法への勧誘が急増しています。
「最近収入が増えたよ」「一緒に豊かになりませんか」というDMから始まり、最初はビジネス系セミナーや「ライフスタイル改善勉強会」に誘います。参加してみると健康食品・化粧品・水素水サーバーなどの高額商品(数十万円)を購入させられ、「友人に紹介すれば紹介料が入る」と勧誘活動をさせます。友人・知人を次々と巻き込むことになり、人間関係が壊れることが多いです。商品の実態より「勧誘報酬」に重きを置く連鎖販売取引は特定商取引法の対象です。
だまされないための教訓
「友人紹介で収入になる」「口コミで広げる」というビジネスはマルチ商法の可能性があります。高額商品購入には20日間のクーリングオフが使えます。国民生活センター(188)に相談してください。
AI音声クローンで家族の声を再現——「お母さん、助けて」詐欺
2024〜2025年|米国では1件数百万円の被害例も、日本でも被害増加中
出典:FTC(米連邦取引委員会)・日本でも2025年より被害報告増加
AIで子供や孫の声を数秒のサンプルから複製し、「事故にあった」「拉致されている」などと本人の声で電話してくる手口が出現。SNS上の動画・音声からわずか数秒で声を複製できます。
「お母さん、助けて!事故を起こしてしまって…」という電話が、実際の子供の声そっくりに聞こえます。その後「弁護士(または警察官)に代わります」と別の人物が出て示談金を要求します。SNSに投稿した動画の音声、YouTube動画、ボイスメッセージなど、わずか3〜10秒の音声サンプルがあれば、現在のAI技術で声のクローンを作成できます。アメリカではすでに多数の被害が報告されており、日本でも2025年から被害が増加しています。
だまされないための教訓
声が本物に聞こえても詐欺の可能性があります。家族間で「緊急確認用の合言葉」を決めておくことが最も有効な対策です。「合言葉は何?」と聞いて答えられなければ詐欺です。
出会い系アプリ→副業斡旋→「先に支払いが必要」詐欺
2024〜2025年|1件あたり数十万〜数百万円の被害
出典:国民生活センター「出会い系サイト・マッチングアプリ」相談事例
マッチングアプリで知り合った異性が「いい副業があるよ」と誘い、「最初に登録料・保証金が必要」として現金を騙し取る手口です。恋愛感情を利用した詐欺です。
マッチングアプリで数週間〜数ヶ月かけて関係を築きます。「私も紹介してもらった副業で月50万稼いでる」と言い、「あなたも紹介したい。でも登録費用が10万円必要で…私が立て替えようか?」と言います。「いや自分で払う」と言うと実際に振込先を教えてくれます。その後「仕事が入ってきたけどシステム利用料が必要」と次々追加費用を要求。恋愛感情があるため断りにくく、気づかないうちに大きな金額になります。
だまされないための教訓
マッチングアプリで知り合った相手が「副業を紹介する」と言ったら要注意。「先払い」を求める副業はほぼ詐欺です。好意を感じている相手でも金銭が絡んだ話には冷静になりましょう。
SNS型投資詐欺、2025年確定値でも過去最悪を更新——著名人なりすまし広告から偽アプリへ
2025年(令和7年)確定値|SNS型投資詐欺 被害額1,288.0億円/認知件数9,523件(2025年確定値、前年比+47.9%)
出典:警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」(2026年6月5日公表)
著名な投資家・経済人になりすました偽の広告やSNS投稿から、LINEグループや偽の投資アプリへ誘導し、大金を入金させる「SNS型投資詐欺」は、2025年の確定値でも被害額1,288.0億円と過去最悪を更新しました。
FacebookやYouTube、Instagram等に「○○氏の特別な投資講座」「必ず儲かる」といった偽広告を大量配信し、興味を持った人をLINEの「投資助言グループ」へ誘導します。最初は少額で利益が出たように見せ(画面上の数字を操作)、信用させてから高額の入金を促します。出金しようとすると「税金」「保証金」名目で追加入金を求められ、最終的に連絡が取れなくなります。被害者は中高年層が中心で、1人あたり数百万〜数千万円の被害も珍しくありません。
だまされないための教訓
SNS広告やDMの「必ず儲かる」「元本保証」は100%詐欺です。著名人を名乗っても、SNSから投資へ誘導された時点で疑ってください。
ロマンス投資詐欺(pig butchering)——恋愛感情を利用し偽投資へ
2024〜2025年|1人あたり数百万〜1億円超の被害例も
出典:国民生活センター・警察庁・各都道府県警察の注意喚起
マッチングアプリやSNSで知り合った"恋人"と数週間〜数ヶ月かけて親密な関係を築いたのち、「一緒に資産を増やそう」と偽の投資アプリへ誘導する手口が急増しています。
「pig butchering(豚の屠殺)」と呼ばれる国際的な手口で、相手は会うことを避けながら毎日優しいメッセージを送り、信頼を勝ち取ります。やがて「自分が使っている投資アプリで増やせる」と暗号資産取引などへ誘導。画面上は利益が出ているように表示されますが、出金しようとすると手数料・税金を要求され、お金は戻りません。相手の写真や経歴はすべて偽物で、組織的に運営されています。
だまされないための教訓
会ったことのない相手からの投資・送金の話は100%詐欺です。「画面で増えていても出金できない」のが偽投資の特徴。恋愛とお金の話が出たら家族や警察に相談を。
国際ロマンス・国際小包詐欺——「贈り物の関税を前払いして」
2024〜2025年|関税・保険料名目で次々と数十万〜数百万円
出典:国民生活センター・税関・各警察の注意喚起
SNSで知り合った海外の相手が「高価な贈り物や現金を送った」と言い、運送会社や税関職員を装った共犯者が「関税・保管料の前払いが必要」と振り込ませる手口です。
「軍人」「医師」「実業家」などを名乗る海外の人物と親しくなった後、「あなたに宝石や現金入りの小包を送った」と告げられます。続いて"配送業者""税関代行"を名乗る者から「関税・保管料を立て替えてほしい」と電話があり、個人名義の口座への振込を求められます。一度払うと「保険料」「手続き料」と次々に名目を変えて追加請求が続き、荷物が届くことはありません。本物の税関が個人口座への振込を電話で求めることはありません。
だまされないための教訓
頼んでいない国際小包の「関税前払い」は詐欺です。会ったことのない相手からの贈り物・送金話は信じないこと。税関は個人口座への振込を電話で求めません。